ロックンロールに蟀谷を

ここは墓。現在のブログは https://blog.oika.me/

誰もかれも使いたがるマジックナンバー7±2について

大学受験生には論理的思考力のない馬鹿が多すぎる。

とりあえずつっこみやすいところだけつっこんでおこう。


正常な脳なら、誰でも、馬鹿でも。7文字までは一発で覚えられるのに。

『ignws』 ←適当な文字列

一回、丁寧に書いて、よ〜くアタマに刻みこめば、10回も20回も書く必要なんて無いのに。

逆に、よ〜くアタマに刻み込もうとしなければ30回書いたって、記憶になんて残らないのにさ、、、、、、

『それでも数をこなせばカラダが覚える!』なんてウソだから。


まず、7文字じゃなくて7「チャンク」です。いや、っていうか「7±2」チャンクです。なので、人によっては5チャンクだし、人によっては9チャンクです。
チャンクって何かというと、例えば「2 9 8 4 1 4 5 3 6 4」と呈示されたときに覚えられない人でも、「にく はし いし ごみ むし」というのは覚えられる。これは、2と9というふたつのものを「にく」としてひとくくりにしたため。このまとまりをチャンクと呼んでる。
そんで、7±2チャンクなら覚えられるというのは、短期記憶の話なので・・・。短期記憶から長期記憶に移行するには、リハーサル(=繰り返し)が必要なわけですよ普通に。
なんで脳を鍛える系の人はやたらこのマジックナンバーを使いたがるのだろう。
脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める (生活人新書)
↑この人なんてすごい。「5±2」とか言ってる。3はないだろ3は。


「数をこなせばカラダが覚える」っていうのはまた別の話になるけど、宣言的知識から手続き的知識への移行という概念は、確かにある。
「宣言的知識」は、普段知識と呼んでいる、いわゆる知識。「サッカーは足を使ってするスポーツだ」「ボールは丸い」「サッカーチームは11人」こういうやつ。
「手続き的知識」は、文章化するのが難しい、手続きに関する知識。例えばサッカーの上手な人でも、ボールを蹴る度に「軸足はボールから何センチ離れたところに何度の角度で置き、蹴る足は地面から何センチ離れたところまで振り上げ・・・」なんてことは考えていない。これはまさに「カラダが覚え」ているもの。
宣言的知識は修正が簡単な変わりに、忘れたり、歪んでしまったりしやすい。例えば「今年は2009年だ」っていう知識を僕らは毎年修正することが可能だ。
手続き的知識は、修正が困難で、その分忘れにくい。よくスポーツやダンス指導者が「変なクセがついてる」とか言うけど、これはつまり一度ついたクセが修正困難だということだ。
勉強との関連でいうと、例えばよく書く漢字や英単語なんか、何も考えなくても自然に指が動いて書ける。つまりその漢字や英単語が、反復によって手続き的知識になっているということだ。PCのタイピングなんかだともっとイメージしやすいか。ブラインドタッチは全部手続き的知識によるもの。一度マスターすれば忘れにくいけれど、キーの配列が変えられたりすると修正は困難だ。


もし間違いがあれば訂正よろです。